【今週の労務書】『組織のうつ症状―会社を元気にする処方箋―』

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【今週の労務書】『組織のうつ症状―会社を元気にする処方箋―』

[レビュアー] 労働新聞社

新しい価値基準を示す

 組織に元気がない企業の経営者に対し、組織活性化の方策を解説したのが本書。トップの示す姿勢が重要とした。

 著者は組織が活性化した様子を、組織の目的に向かってコミュニケーションが活発に行われ、そこで出てきた案が実行に移されイノベーションにつながっている状態とする。阻害要因として、失敗に対する悲観的な思考が形成され、暗黙のうちに新しいことを行わない、さらには案を出しても仕方がないという価値基準が形成されていることと指摘した。

 打開に向け、客観的にものをみるために、現象を整理し分析する論理的思考能力を習得したり、組織のトップが価値基準を変更し、積極的に新しい案を採用し実行していく姿勢を示すことが有効とする。

(杉本眞一著、近代文藝社刊、03-5395-1199、1000円+税)

労働新聞
平成27年12月21日第3045号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

労働新聞社

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