『ミステリー・アリーナ』
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明文堂書店石川松任店「ミステリーへの挑戦、読者への挑発」【書店員レビュー】
[レビュアー] 明文堂書店石川松任店(書店員)
二十一世紀中葉の日本では、毎年大晦日の夜に国民的娯楽番組《推理闘技場(ミステリー・アリーナ)》が開催されていた。莫大な賞金をめぐってミステリーヲタたちが、ミステリー問題に挑んでいく。
〈ベストセラー『最後のトリック』の著者があなたに挑む多重解決の極北!〉という帯の言葉がこの作品を表現する上で一番、的確に思える。『最後のトリック』を読んでいる者はもちろん、《多重解決の極北》の言葉に読者は間違いなく身構え、高いハードルが出来るはずだ。そのハードルを悠々と超えていく。本書はミステリーへの挑戦であると同時に、読者に対して挑発的な刺激のある作品だ!