『光陰の刃』
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明文堂書店石川松任店「500ページ超の熱量!」【書店員レビュー】
[レビュアー] 明文堂書店石川松任店(書店員)
《光と影。陽と陰。共にこの国の未来を憂え、打開の路を探し求めた魂だった。ただ二人の生き様はあまりにも、掛け離れていた。あまりにも対照的な半生を辿っていた》。この作中の文章が示すように、この作品は團琢麿と井上日召(実在する二人だが、知っていないと楽しめないタイプの作品ではないと思います)という対照的な二人の生の軌跡を辿っていく小説だ。
どうにかしなければ、という使命感を抱えた人たちの想い(それが理解できるものもあれば、理解できないものもある。良くも悪くも、アクはかなり強い)がストレートに伝わってくる。500ページ超の大作に熱量が充満しているのだ。
本書は青春、宗教、革命、友情、冒険、技術、経済、挑戦・・・・・・多くの要素を内包した壮大な光と影の物語である。