【今週の労務書】『ブラック企業は誰がつくる?無知な経営者と狡猾なブラック社員』

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【今週の労務書】『ブラック企業は誰がつくる?無知な経営者と狡猾なブラック社員』

[レビュアー] 労働新聞社

時代にあった指導法を

 ブラック企業が社会問題化するなか、そのレッテルを貼られない方法を説明するのが本書。

 著者はブラック企業の特徴を、①給料が安い、②労働時間が長い、③仕事が大変(複雑でかなりの緊張を強いられる)、④職場の人間関係が悪い、⑤離職率が高い―の5項目に集約する。

 たとえば職場の各種ハラスメントを防止するため、管理職に対する教育研修(OffJT)が有効と指摘。かつて上司から受けた、時代にそぐわない教育を部下にしがちなのが原因とし、研修によってこれに気付かせる必要があるとしている。とくに中小企業では、経営者も一緒に研修に参加すべきとアドバイスした。

 最低限の法律を学び遵守し、労働者を大切にする姿勢が求められるとした。

(假谷美香著、㈱保険毎日新聞社刊、03-3865-1401、1600円+税)

労働新聞
平成27年9月7日第3031号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

労働新聞社

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