『ポール・マッカートニー 告白』
- 著者
- ポール・デュ・ノイヤー [著]
- 出版社
- DU BOOKS
- ジャンル
- 芸術・生活/音楽・舞踊
- ISBN
- 9784907583583
- 発売日
- 2016/06/10
- 価格
- 3,300円(税込)
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【話題の本】『ポール・マッカートニー 告白』 天才の素顔と音楽創造の秘密
[レビュアー] 産経新聞社
ビートルズ来日50周年の今年、さまざまなイベントが催されている。6月18日に74歳になったポールは伝説になることを拒否するかのように、いまなお精力的に音楽活動を続けている。本書は、そんなポールの素顔を伝える極め付きの一冊である。
1954年、リバプールに生まれた著者は79年、ロック・ジャーナリストとして初めてポールにインタビューする機会に恵まれる。同じ町出身の12歳下の若者に、ポールは大きな信頼を寄せたようで、現在までたびたびインタビューに応じてきた。36年にわたりストックされていった膨大な会話のなかから、著者はこれぞという会話を選び再構成して、まっとうだが、たまたま天才だった男の素顔を世界に知らせようとする。
日本人の読者として興味深いのは、ポールが1980年代にツアー活動を休止した理由だ。ポールいわく《(ジョンの暗殺も)関係があったのは間違いない。でも直接の原因は、(麻薬所持のため)日本で逮捕されたことだった》。
ほかにも《ラヴ・ソングは永遠なんだ。だれも恋をしていない時代が来ることは、絶対にない》といった率直な発言が満載。ビートルズファンにも必携の書だ。(ポール・デュ・ノイヤー著、奥田祐士訳/DU BOOKS・3000円+税)