『箸はすごい』
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『箸はすごい』エドワード・ワン著、仙名紀訳
[レビュアー] 産経新聞社
日本人にとって最も身近な食事道具、「箸」の歴史を記した英語本の翻訳版。著者は中国・上海生まれで、米国と中国で歴史を教える大学教授。前半は主に中国で誕生した箸の歴史、後半は日本、朝鮮半島、ベトナムなどの食事マナーや文学作品に登場するエピソードなど。なかなか興味深いが、疑問を感じる記述も。日本人が使い捨て箸を多用する理由は〈箸には使った者の精神がこもっていて、洗っても消し去ることができないと見る〉、朝鮮半島で使用される金属箸は〈朝鮮の人たちは金属、特に金が好きで、姓の約4分の1が金(キム)姓だ〉。うーん、ホントかなぁ。(柏書房・2200円+税)