『僕たちの居場所論』
- 著者
- 内田 樹 [著]/平川 克美 [著]/名越 康文 [著]
- 出版社
- KADOKAWA
- ジャンル
- 文学/日本文学、評論、随筆、その他
- ISBN
- 9784047317536
- 発売日
- 2016/05/06
- 価格
- 946円(税込)
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男たちの井戸端会議
[レビュアー] 図書新聞
気心の知れた三人の、肩の力を抜きまくった状態で繰り広げられる男たちの井戸端会議。日常生活、政治、学問など多岐にわたるテーマについてゆるゆると開陳される彼らの意見に耳を傾けながら、「そうかな?」「そう!」というように読者は、三人の隣に腰掛ける四人目の著者としてページをめくることになるだろう。内田は凱風館、平川は隣町珈琲、名越はこころカフェを開いている。そんな彼らにとっての居場所とは、誰もがふらりと立ち寄ることができ、そして書物のある空間のこと。トイレにも三〇冊は本を積んでいるという内田は、「本が決まらなくて、じたばた足踏みしているうちに洩らしたことあるもの」と笑っている。このエピソードに思い当たる節のある人は絶対に読んだほうがいい。(5・10刊、三五〇頁・本体八六〇円・角川新書)