『北一輝と萩原朔太郎』芝正身著

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北一輝と萩原朔太郎: 「近代日本」に対する異議申し立て者

『北一輝と萩原朔太郎: 「近代日本」に対する異議申し立て者』

著者
芝 正身 [著]
出版社
御茶の水書房
ISBN
9784275020505
発売日
2016/08/05
価格
3,300円(税込)

『北一輝と萩原朔太郎』芝正身著

[レビュアー] 産経新聞社

『国体論及び純正社会主義』の北一輝と『月に吠える』の萩原朔太郎は、明治以降の「近代日本」に深く突き刺さった「棘(とげ)」のようなものではないかという視点によって書かれた評論である。

 北は明治16年、萩原は19年、ともに地方の名望家の長男として生まれ、学歴という意味では落伍(らくご)者となった。著者は2人の著作を丹念に読み解きながら、対照的とも思える2人の思想と行動がともに「近代日本」に対する根源的な異議申し立てであることを明らかにしてゆく。それは昭和39年生まれの著者の現代日本への複雑な思いと重なるものである。(御茶の水書房・3000円+税)

産経新聞
2016年8月28日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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