『熊と踊れ 上下』アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリ著、ヘレンハルメ美穂、羽根由訳 「これはな…熊のダンスだ」父の暴力に支配された3兄弟は長じて強盗団に
レビュー
『熊と踊れ 上』
- 著者
- アンデシュ・ルースルンド [著]/ステファン・トゥンベリ [著]/ヘレンハルメ 美穂 [訳]/羽根 由 [訳]
- 出版社
- 早川書房
- ジャンル
- 文学/外国文学小説
- ISBN
- 9784151821516
- 発売日
- 2016/09/08
- 価格
- 1,100円(税込)
書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます
『熊と踊れ 下』
- 著者
- アンデシュ・ルースルンド [著]/ステファン・トゥンベリ [著]/ヘレンハルメ 美穂 [訳]/羽根 由 [訳]
- 出版社
- 早川書房
- ジャンル
- 文学/外国文学小説
- ISBN
- 9784151821523
- 発売日
- 2016/09/08
- 価格
- 1,100円(税込)
書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます
『熊と踊れ 上下』アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリ著、ヘレンハルメ美穂、羽根由訳 「これはな…熊のダンスだ」父の暴力に支配された3兄弟は長じて強盗団に
[レビュアー] 産経新聞社
「これはな…熊のダンスだ、レオ。いちばんでかい熊を狙って、そいつの鼻面を殴ってやれば、ほかの連中はみんな逃げ出す」。こう諭した父の暴力に支配された家庭に育った3兄弟はスウェーデン中を脅かす強盗団になった−。
実際の事件がモデル。3兄弟と幼なじみが銀行を襲うシーンが実にリアルだ。リーダーである長兄レオの緻密さ、大胆さに目を見張るが、父を嫌悪しながら、その血を濃く感じさせるところが悲しい。
一方の追う警部にも“過去”がある。物語の底に響くのは「暴力の連鎖」と「家族の絆」。加速する後半は一気読み必至だ。(アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリ著、ヘレンハルメ美穂、羽根由訳 ハヤカワ文庫・各1000円+税)