『鉄道ミステリーの系譜 シャーロック・ホームズから十津川警部まで』

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『鉄道ミステリーの系譜 シャーロック・ホームズから十津川警部まで』

[レビュアー] 産経新聞社

 陸海空の運輸に関するあらゆる事象を紹介してきたシリーズが102冊目で鉄道小説をテーマにした。副題が示すように、国内外の著名作家が生み出した探偵や警察官が列車内で、あるいは線路など事件現場でどう謎に挑んでいったかを記述。導入部しか記されないことで、より興味をかき立てられる。一方で鉄道マンによる作品や、1冊しか発表していない作家のものまで幅広く選出した。

 推理小説には175年の歴史があると説く著者。なかでも鉄道ミステリーが親しまれた理由を車両や列車ダイヤ、沿線風景が時代を映し読者を引き込むからと論じる。(原口隆行著/交通新聞社新書・800円+税)

産経新聞
2016年11月27日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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