『日台の架け橋として 居之無倦、行之以忠』江丙坤著

レビュー

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

『日台の架け橋として 居之無倦、行之以忠』江丙坤著

[レビュアー] 産経新聞社

 日本統治時代の台湾に生まれた筆者は、李登輝政権下で経済部長(経産相に相当)を務めるなど、台湾経済の牽引(けんいん)役を担ってきた。また、日本での留学や日台断交前の大使館勤務を経験し、今も東京スター銀行会長を務めるなど、日台交流の歴史においても大きな役割を果たしてきた人物だ。

 自らの半生を振り返った本書では、日台断交、そして経済交渉や中台関係に関する歴史の舞台裏が描かれている。台湾近代史を知る上で欠かせないだけでなく、困難な状況下でも誠心誠意、情熱を持って取り組む筆者の人柄が伝わってくる白熱のドキュメントだ。(日本工業新聞社・1900円+税)

産経新聞
2016年12月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク