桐山勇はサッカーを始めたときからずっとエースストライカー。高校卒業後のJ1入りが内定していたが、ある噂のせいで取り消された。腰掛け気分でJFLのチームに入団したものの、いきなりやったことのない守備的なポジションへの転向を言い渡される。もちろん簡単にできるはずがなく。
〈まったく周りが見えてない。典型的なお山の大将、独り善がりのジコチュー野郎だ〉。おっしゃる通り。だけど自分に何が足りないのかも分からない。次第にチームの雰囲気は悪化して…。サッカーの面白さ、地域スポーツの魅力を見事に描き出した青春小説。(新潮社・1600円+税)
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2016年12月11日 掲載
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