競馬の誕生から現在までがよく分かる

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競馬の世界史

『競馬の世界史』

著者
本村 凌二 [著]
出版社
中央公論新社
ジャンル
歴史・地理/外国歴史
ISBN
9784121023919
発売日
2016/08/19
価格
924円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

競馬の誕生から現在までがよく分かる

[レビュアー] 図書新聞

 今年の凱旋門賞は、JRA所属のクリストフ・ルメール騎乗のマカヒキがその前哨戦のニエル賞を制し、大きな期待を背負いながらも敗れ去った。しかし日本の競走馬も海外のビッグレースで互角に渡り合えるようになっている。本書は、競馬の誕生から現在までを描き、世界の競馬事情が初心者でもよく分かる一冊。アラブ馬が始祖のサラブレッドをめぐる人間模様はもちろん、発祥国イギリスは国王の関心と競馬が連動しており、まさに世界史という様相を呈していて面白い。競馬が人を魅了してやまないのは、偶然と必然の絡み合いから、想像を超えたドラマが生まれるからだろう。そんなドラマがぎっしり詰まった本書を片手に、有馬記念に臨めば御利益があるかもしれない。(8・25刊、二六八頁・本体八四〇円・中公新書)

図書新聞
2016年12月3日号(3281号) 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

図書新聞

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