『14の夜』足立紳著

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14の夜

『14の夜』

著者
足立, 紳, 1972-
出版社
幻冬舎
ISBN
9784344030442
価格
1,430円(税込)

書籍情報:openBD

『14の夜』足立紳著

[レビュアー] 産経新聞社

 昭和62年の夏、とある田舎町の中学に通うタカシが体験する特別な一夜を描いた小説。勉強もスポーツもダメ、不良にもなれないタカシたち4人は、町に1軒だけのビデオ店に人気AV女優がサイン会に来るという噂を耳にする。その日は姉が婚約者を連れて帰ってくることになっていたが…。

 公開中の同名映画で監督デビューを果たした著者の2作目の小説で、心と体のアンバランスさに揺れる14歳の実像が、コミカルなタッチでテンポよく描かれる。「その他大勢の中でもちょっと下のほう」という主人公の立ち位置が切なく、何とも身につまされる。(幻冬舎・1300円+税)

産経新聞
2017年1月15日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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