変革され続け「エンパワー」する教会への提言

レビュー

2
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

変革され続け「エンパワー」する教会への提言

[レビュアー] キリスト新聞社

 1994年にオーストラリアで出版された本書が20年以上を経て邦訳される理由は、訳者が言うように、本書の問題提起が現在の日本の教会で真実味を増しているからだ。

 日曜日の教会が「お決まりの宗教的儀式が中心を占め」「形式ばって偽物っぽく映り」「日常生活からあまりにかけ離れて」いないか。それを問題だと感じても、変革することを躊躇したり、あきらめてしまってはいないだろうか。

 教会は脱体制化、脱制度化した存在であり、いろいろなあり方があり、人々が共に集まる場。その集い方がモデルに則っているかは重要でなく、人々を「エンパワー」することに教会の特徴があると著者は言う。

 「新しい風が吹いています。その風は、古びて壊れた体制の壁を吹き抜けています。それならば私たちは外へ出て、その風をとらえようではありませんか」

 本書は、これぞ「成功する教会モデル」だといった答えを与えてはくれない。むしろ教会はどんな形でもいいから、そのメンバーを世における各々の「ミニストリー」のためにエンパワーしているか、と問う。もしそれができていないなら、教会は変革される、され続ける必要があると訴える。そして、変革に向けたヴィジョン、プロセス、直面する障壁、聖書の読み直し、実践などのテーマをとおして読者を、キリストと共なる冒険の途上へと誘うのだ。

キリスト新聞
「Ministry(ミニストリー)」2017年2月号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

キリスト新聞社

  • このエントリーをはてなブックマークに追加