成功をつかむために必要な2つのポイントは、「できると信じる」「自分のパターンを変える」こと。

レビュー

1
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

成功をつかむために必要な2つのポイントは、「できると信じる」「自分のパターンを変える」こと。

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

あなたを成功に導く方法を伝授しよう』(ジェフ・ケラー著、弓場 隆訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者は、多くの著作を残してきたアメリカの講演家・著述家。1980年代の半ばに弁護士として働きながら、多くの自己啓発書を読み、そこに書かれていた成功法則を実践した結果、人生を切り開くことができたのだそうです。つまり本書も、そんな経験を経て書かれたということ。

本書は、一夜にして成功をおさめたり、努力せずに金持ちになったりする方法を説く本ではない。そもそも、この世にそんな方法は存在しない。成功には規律が必要なのだ。

言い換えれば、新しい考え方と行動の指針だ。これは時間と労力をかけて習得する価値がある。本書は、その指針を紹介するために書かれている。本書の成功法則を実践すれば、社会に貢献し、幸せと成功を手に入れるうえで大いに役立つことは間違いない。(「はじめに」より)

著者はこの数年間、インターネットで世界中の人々に自己変革のメッセージを配信してきたのだといいます。そのなかから特に好評だった51項目を厳選して収録したという本書のなかから、きょうは2つのポイントを引き出してみましょう。

「できる」と信じる

「心の姿勢がすべてを決める」、これが著者の人生哲学です。事実、心の姿勢を改善したおかげで、人生が好転したのだといいます。では、ポジティブな心の姿勢とはなんなのでしょう? それはまず、楽天的であること。具体的には、「できない」ではなく「できる」と信じ、限界ではなく可能性を見ることだというのです。いいかえれば、すべては心の姿勢からはじまるということ。心の姿勢がポジティブであれば、次のような成功要因を作動させることができるそうです。

1. 自信

楽天的でなければ、自信を持つことは不可能。そして、自信のある人は成功を予感しながら前進するもの。だから周囲の人もその人の自信を感じ、信頼を寄せることに。一方ネガティブな人は自分の可能性を信じないため、何事に対してもためらいがちになる。当然、そんな人は誰からも信頼されないわけです。

2. 回復力

打ちのめされたときに立ちなおれるか、それは成否を分ける最大の要因の1つだと著者。ネガティブな人は、物事が予定どおりにいかないと悲観的になりやすいもの。しかし一時的にがっかりすることはあっても、すぐに立ちなおってチャンスを探すのがポジティブな人。愚痴をいったり不運を呪ったりせず、教訓を学んで挫折を乗り越えるというのです。

3. 情熱

エネルギーに満ちあふれ、自分がしていることに情熱を持つのがポジティブな人。当然ながら、そういう人といっしょにいると、それだけで気分がよくなるものです。ところがネガティブな人といっしょにいると、楊戩ながら気分も高揚しないし、やる気も出てこないわけです。

4. 励まし

自分の潜在能力に気づいてそれを活用するようになると、周囲の人の潜在能力にも気づくようになるといいます。こちらが相手を励ますと、相手は期待にこたえようとするというのです。その結果、優秀なリーダーになれるでしょう。人を励ますことは、優秀なリーダーになるうえで不可欠な資質なのですから。

5. 感謝

心の姿勢がネガティブだと、人生のうまくいっていない部分に意識が向きがちになり、人生の素晴らしさに気づかないもの。でも心の姿勢がポジティブだと、自分が受けているさまざまな恩恵に気づくことが可能。感謝の気持ちを持っている人は、あら探しをしたり愚痴をいったりせず、仕事でもプライベートでも建設的な態度取り組むことができるというのです。

6. 大局観

心の姿勢がポジティブだと、目先の不都合にこだわらず長期的な展望に立って物事を判断することができるようになるといいます。たとえば、お客さまに商品を売りそこなったからといって嘆く必要はなく、次のお客さまに意識を向ければいいだけのこと。

(12ページより)

自分のパターンを変える

誰しもが気づいているであろう「自分の人生のパターン」とは、人生で何度も繰り返される状況のこと。ポジティブなパターンもあれば、ネガティブなパターンもあったことでしょう。

しかし自分の人生を正直に分析してみれば、自分がなんらかのパターンをつくりだしてきたことに気づくもの。そのなかには有益なものもあれば、有害なものもあったはず。そしてほとんどのパターンの根底には、自分自身の信念(自分にできることに関する想定)と自尊心(自分に対する感じ方)があるのだとか。

そのことについて、ここで挙げられているのは「お金に関する典型的なパターン」です。自分が稼げるお金の限度額を信念として心のなかで想定しているのであれば、どんな職業に就いたとしても、自分の想定どおりの金額しか稼ぐことはできないもの。同様に、もし自尊心の度合いが低いなら、仕事であれプライベートであれ、自分のことを低く評価する相手と関わることになるというのです。

なお、自分の人生の各分野を改善するための具体的なステップは次のとおりだそうです。

1.自分のパターンを把握する

大切なのは、仕事の状態、健康状態、仕事とプライベートでの人間関係の各分野で得た結果を振ること。順調に昇進しているか、嫌いな仕事でくすぶっているか、転職を繰り返しているか、周囲の人たちに仕事を評価してもらっているか、いつもけなされているか、などについて検証してみるということ。

2.自分の信念を検証する

自分のパターンに気づいたら、次にすべきは自分のどんな信念が問題を引き起こしているか自問すること。たとえば、「お金は苦労しないと手に入らない」とか「私はいつもこき下ろされている」というネガティブな信念がそれにあたるそうです。それをリストアップし、じっくり検証することが大切。

3.人や外部環境のせいにするのをやめる

好ましくないパターンが見つかったとき、親や配偶者、上司、部下同僚を責めてもなんの解決にもなりません。もちろん、自分を責めることも。そんなことをしたところで自尊心が低下するだけだからです。自分のネガティブな信念のために、一定のパターンを繰り返していることに気づくことが重要だといいます。

4.自分の言葉に注意する

心のなかで自分にいっていることに気をつけるべき。自分をこき下ろしたり自分の限界について表現したりする言葉は、新しいパターンの確立を妨げるからです。

5.自分の古いパターンを支持する人たちと距離をおく

ネガティブ思考を断ち切りたいなら、ネガティブな人たちとかかわってはいけないと著者はいいます。少なくとも、そういう人たちとのかかわりを大幅に制限すべきだとも。

6.新しいパターンを支持する行動を起こす

古いパターンを捨てて新しいパターンに切り替えるためには、いままでとは違う新しいポジティブな行動を心がけることが必要。そうして初めて、新しいパターンを自分の一部にすることができるわけです。

このように、自分の人生で何度も繰り返すパターンに注意を向けることが必要だと著者は主張しています。それは偶然に起きているのではなく、自分自身の心のなかで起きていることを映し出しているというのです。つまりは自分にできることに関する信念を検証し、自分についての感情を改善ずれば、人生をも変えることができるという考え方です。(70ページより)

各項目が簡潔にまとめられており、さらに要点が箇条書きになっているため、空いた時間を利用して読むことが可能。さらには「真理を簡潔に表現し、人生に対する洞察を深めるのに適している」という理由で、過去の名言も随所に盛り込まれています。方向性を見失ったときなどにページをめくってみれば、気づきを得ることができるかもしれません。

メディアジーン lifehacker
2017年5月31日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

メディアジーン

  • このエントリーをはてなブックマークに追加