「あなたといるのがいやになった」と妻が娘を連れて家を出たと思ったら、勤め先では戦力外通告を受けて、会社が支援するバレエ団への出向を命じられた。
抜け殻のようになりながらも、青柳誠一は世界的ダンサー・高野悠の公演を成功させるという業務命令に取り組むが、高野が腰を痛め、「主役をやらない」と言い始め、スポーツトレーナーにも体を触らせない。追い詰められた青柳が思いついた「逆転の一手」はさらなる混迷を招いて…。
〈努力、情熱、仲間。この3つがそろえば必ず勝てる〉。再生のドラマに胸が熱くなる。(新潮社・1700円+税)
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2017年6月4日 掲載
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