痩せないのは「ジェットコースター血糖」が原因かも。最新プログラムで断糖してみた!

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脂肪と疲労をためるジェットコースター血糖の恐怖 人生が変わる一週間断糖プログラム

『脂肪と疲労をためるジェットコースター血糖の恐怖 人生が変わる一週間断糖プログラム』

著者
麻生 れいみ [著]
出版社
講談社
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784062729901
発売日
2017/04/21
価格
907円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

痩せないのは「ジェットコースター血糖」が原因かも。最新プログラムで断糖してみた!

[レビュアー] 上岡史奈(元女探偵・ライター)

この本を読んでゾッとしたこと。私は意思が弱いから痩せられないのだと思っていたのですが、実は食生活が原因で「ジェットコースター血糖」という状態に陥っていたようです。

「糖質制限」という言葉は聞いたことがあっても「ジェットコースター血糖」という言葉は聞いたことがない……という方も多いのではないでしょうか。

まずはご自分が「ジェットコースター血糖」に当てはまる生活かどうかチェックしてみましょう。

・朝すっきり起きられない
・いつも体が重く、イライラすることが多い
・朝食を食べない
・朝ごはんはパンやフルーツだけで済ませている
・昼食後に猛烈な眠気に襲われる
・ランチに丼ものやラーメンなど炭水化物をよく食べる
・飲んだ後に甘いものやラーメンを食べることがある
・歯周病がある
・缶コーヒーや甘いドリンクを飲んでいる
・パンや白米が大好き
・夕飯の時間が遅く、お菓子を食べてしまう
・糖質制限をしようとして、炭水化物だけを抜いている
・精神的に不安定になりやすい

仕事中に小腹が空いてご飯代わりにお菓子をつまんでしまう。付き合いという言い訳のもとに毎日のように飲み歩き、お酒を飲んだあとのラーメンが定番。朝すっきり起きられない。ランチのあとには猛烈な眠気。あまり食べていない「はず」なのに痩せない。流行の「糖質制限ダイエット」に飛びつこうとしてみるも、お米や麺類が大好きなので続かない……。

まさに、上記の多くが当てはまる生活を送っていました。コンビニなどで手軽に手に入る食品や外食で食べられるような食べ物や飲み物は、多くの糖質が含まれています。精製された砂糖や米、小麦粉など血糖値を急激に上げる食べ物にうまく対処する方法はまだ私たちの遺伝子には組み込まれていないのだそうです。

■ジェットコースター血糖とは

糖質の多い食事を摂ると、血液中にブドウ糖があふれ血糖値が急上昇します。それを下げるためにインスリンが大量に分泌され、血糖値が急降下。そうなると今後はまた軽い低血糖状態になり、空腹を感じて食べたり飲んだりしてしまう……そんなふうに、私たちは知らない間に血糖値に振り回されているのです。

血糖値の上下により感じる食欲に従うとジェットコースターのように血糖値が急激に乱高下を繰り返す……。その結果、食後の眠気やだるさ、集中力の低下に悩まされることになるのです。

さらに恐ろしいのは「ジェットコースター血糖」の状態が長く続くと、糖尿病に進行する可能性があることです。そればかりか、血糖値の乱高下は血管を傷つけるので、動脈硬化など突然死の原因になるといわれています。

脳卒中、急性心筋梗塞、認知症、がんなどの原因にもなるともいわれているジェットコースター血糖ですが、果たしてどのように対処したら良いのでしょうか?

■ジェットコースター血糖との戦い方

食生活が原因で起こるジェットコースター血糖を改善するには、やはり食生活を一新することが重要です。

糖質を控えめにし、血糖値の変動をゆるやかにすること。

まとめるとたったの1行ですが、これだけで体は大きく良い方向に変化します。ですが、ついやってしまいがちなのが定食からご飯だけを抜いたり、コース料理のイタリアンからパスタやパンだけを抜いたり……。これでは意味がなく、正しい糖質制限は抜いた炭水化物のかわりにタンパク質や野菜などを足す必要があります。カロリーが高いからといって油を抜くのもNGです。

ただ、今は「糖質制限」という言葉だけがどんどんひとり歩きしてしまっています。正しい糖質制限は本来、低糖質、高タンパク質、高脂質。この3つが基本です。

著者の麻生さんは、ストレスから65キロまで太ってしまった体を食事によって1年で20キロも痩せた実体験から栄養学に目覚めた方です。麻生さんが提案するのは、「一週間断糖プログラム」。

体のなかから余分な糖質をしっかり抜くこと。そして体が本来持っている「ケトン体回路」という正常な代謝のできる体質に戻していくための最初のステップです。断糖により毎日の不調が減り、スッキリ起きられるようになると体はどんどん楽になっていきます。ダイエットや体質改善はある程度楽しくないと続けられませんよね。

そうはいっても、毎日の生活で本当に厳密な糖質制限を取り入れるのはそう簡単なことではありません。この本の優れているところは、自炊メニューだけではなくコンビニ、ファミレス、居酒屋のメニューが豊富に載っていること。お酒も摂ってOK。料理が苦手な人やお酒のお付き合いが避けられない人でも「どうやって断糖をうまく取り入れていくことができるか」のイメージがつきやすいのが嬉しいところです。

この本を読んで私も実際に1週間体験してみたのですが、「えっ、ほかの人の寝起きってこんなに体が軽いの?」「午後眠くならないなんてありえるんだ……」「夕方の脚のむくみ方が全然違う」という嬉しい驚きとともに、食べ物が体に与える影響の大きさにひたすら怖さを覚えました。

いつも布団から体を引き剥がすように起きて二度寝して焦っていたのに、朝から体が軽いとこんなに一日のやる気が違うなんて……。どうやら、私の体は、ジェットコースター血糖の及ぼす悪影響に思いっきり振り回されていたようです。

体の不調を感じたとき、病院やサプリメントに頼ることはあっても普段の食事を見直す人は少ないのではないでしょうか。普段何気なくとっている食事が、私たちの体を作っている。私自身もそうだったのですが、「食べてダメになった体は、食べて治す」この当たり前のことを忘れてしまっている人が多いのではないかと思います。

この本を読んでまずは1週間、断糖プログラムに挑戦してみませんか?

講談社
2017年6月12日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

講談社

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