またもベストセラー なぜホリエモンは読まれ続けるのか

レビュー

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多動力

『多動力』

著者
堀江貴文 [著]
出版社
幻冬舎
ISBN
9784344031159
発売日
2017/05/27
価格
1,512円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

なぜホリエモンは読まれ続けるのか

[レビュアー] 田中大輔(某社書店営業)

 38万部を突破した『ゼロ』(ダイヤモンド社)や、30万部に迫る売上を記録した『本音で生きる』(SBクリエイティブ)など、多くのベストセラーを出している堀江貴文の最新作『多動力』が発売から1カ月で16万部を超えるベストセラーとなっている。

『多動力』が売れている理由の一つに、リズム感よく読みすすめられる本のつくりというのがある。刺激的な言葉でつづられたトピックが冒頭にあり、次の頁の頭でその発言のポイントを示す。そのあとに4頁ほどエピソードが書かれ、最後の1頁に「やってみよう」リストがある。時間のない人はエピソードを読み飛ばして、トピック、ポイント、リストだけを読めばいい。リズム感よく読み進められるこのような構成が、確実に速くなっている現代人の時間感覚にマッチしたのだろう。感覚的な読みやすさがヒットした要因の一つである。

 彼の著作は文庫化されたものを含めて100冊近い。そこで発信しているメッセージは一貫している。常識にとらわれるな、自分の時間を取り戻せ、などがそうだ。世間で常識とされていることの中には、根拠がなく時代に即していないものが多い。彼はそういった非効率なことをみな否定する。寿司屋の修業を例にとり、情報や技術を得るのに貴重な時間を使うなと説く。時間は有限なのだから、有効に使わないといけないという。そのような言説は至極まっとうなのだが、「バカ真面目の洗脳を解け」というように、空気を読まない(または空気を読んだうえで、あえてそれを無視している)過激な表現を使っているので、反発を覚える人も多いだろう。

 また、とにかくやれ、考えるよりも先に動け、走りながら考えろ、ということも常に言っている。本書でも「あれこれ考えるヒマがあったら、今すぐ、やってみよう!」という言葉で締めくくっている。ビジネス書は読んだだけで満足をしてしまう人が多い。そうではなくいかに実践するのかというのが大事だ。この本にある「やってみよう」リストを参考にして、そこに書かれていることを一つでもいいからぜひ実践してほしい。

新潮社 週刊新潮
2017年7月20日文月増大号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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