忍び・間者(かんじゃ)は手裏剣を使って相手を倒す-はドラマの世界。敵の重要情報を取ったのち、生還して主君に伝えることが最大の使命だった。
17世紀以降に記された忍術書を現代語訳し、さらに日常生活やビジネスにも当てはまるよう解説した。人の趣味を覚えて利用する、酒色欲は慎む、部下の得手不得手を把握する、名声を博すようでは一流ではない…など、忍者は心技体にすぐれたエリートであることが求められた。
メディアが未発達の400年前に残された教えが、古びず通用することに驚かされる。(幻冬舎新書・780円+税)
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2017年8月27日 掲載
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