『吉本せいと林正之助 愛と勇気の言葉』坂本優二著

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『吉本せいと林正之助 愛と勇気の言葉』坂本優二著

[レビュアー] 産経新聞社

 NHK朝ドラ「わろてんか」主人公のモデルで吉本興業創業者、吉本せいと、実弟で会社を発展させた林正之助。2人の信念や思いなどを85の言葉から読み取る。

 同社の劇場の屋号「花月」には〈花と咲くか、月と陰(かげ)るか、すべてを賭ける〉の覚悟が込められていた。また、〈木戸銭商売の感覚を忘れたらあかんで〉は、現代の「顧客満足主義」だ。

 〈協力一致〉を社是に掲げ、社員、芸人への待遇、病気や失敗の際の配慮など人を大事にし、人望を得た。そして、〈定年…それは死ぬとき〉と懸命に働き続けた2人から学ぶことは多い。(イースト・プレス・1200円+税)

産経新聞
2017年11月5日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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