<東北の本棚>多彩なジャンルに舌鼓

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<東北の本棚>多彩なジャンルに舌鼓

[レビュアー] 河北新報


『ほやの本』よこすかまなみ[著]

 宮城が誇る海産物・ホヤがピンチを迎えている。大消費地の韓国が福島第1原発事故を理由に輸入規制を続けているため、過剰分がやむなく処分されているのだ。
 ホヤを愛してやまない料理研究家の著者はそんな状況に心を痛める。ホヤの魅力をたくさんの人に伝え、消費拡大につなげたいと考えた。本書は深い「ホヤ愛」から生まれた自費出版のレシピ集だ。
 著書では和洋をはじめとする16のレシピを紹介する。家庭でも簡単に作れることを念頭に考案されたので、ホヤ料理の初心者も安心して挑戦できる。
 例えば「ほやの昆布じめ」は昆布でホヤを挟むだけ。シンプルだがほどよく水分が抜け、昆布のうま味とぷりっとした食感を堪能できる。「ほやととまとのクリームパスタ」は生クリームとの相性が抜群。炒めることで生食とは違った歯応えになる。
 「ホヤは刺し身や酢の物だけじゃない。料理のジャンルを問わず、おいしく食べられる食材」と熱く語る。きっと、三陸の海の幸の新たな魅力を発見できるだろう。
 著者は仙台市在住。市内で料理教室を主宰するほか、テレビ番組の料理コーナーなどでも活躍している。宮城県内の金港堂とあゆみBOOKS仙台一番町店で販売している。
 学びと創造022(341)0432=648円。

河北新報
2017年12月24日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

河北新報社

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