【今週の労務書】『パワハラ・セクハラ・マタハラ相談はこうして話を聴く』

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【今週の労務書】『パワハラ・セクハラ・マタハラ相談はこうして話を聴く』

[レビュアー] 労働新聞社

 加害者の心理にも配慮

 ハラスメント被害者から相談を受けた際、相談担当者がどのように対応すれば良いか示したのが本書。とくに初動対応の大切さに重きを置いている。

 初動対応について、具体的な対話形式の相談例を5つ紹介した。成功例だけでなく、失敗例とその改善例も掲載している。加害者とされた人と話をするときに最初から一方的に加害者と決め付けたり、ハラスメントに該当しないと伝える際に「ありがたく思え」という趣旨に聞こえたりすることがないよう注意する。加害者として訴えられた心理的負担に配慮する必要があるとした。

 このほか、匿名の相談が来た際の対処事例も説明。メモを取る、解決策を伝えるといった相談員としての話を聞くときの留意点などもアドバイスする。

労働新聞
平成30年2月5日第3147号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

労働新聞社

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