【今週の労務書】『外国人雇用の実務 第2版』

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外国人雇用の実務〈第2版〉

『外国人雇用の実務〈第2版〉』

著者
近藤 秀将 [著]
出版社
中央経済社
ジャンル
社会科学/経営
ISBN
9784502245213
発売日
2018/01/23
価格
3,520円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

【今週の労務書】『外国人雇用の実務 第2版』

[レビュアー] 労働新聞社

 「不法滞在」を5類型化

 『労働新聞』にて一昨年連載を執筆していた著者の最新刊で、平成27年5月の初版から大きく内容を追加している。

 不法滞在に関しては、筆者が独自に5つに類型化して解説した点が興味深い。最近問題になっているものとして挙げるのが、就職先は偽らないが、担当業務を偽る「偽装就労」と、実体のない会社を設立し、経営などとは関係ない在留活動をする「偽装起業」と指摘。実態が明らかになりにくい型で、これが28年の入管法改正で「営利目的在留資格等不正取得助長罪」などが新設された理由だと説く。

 在留資格「介護」の創設を計画なき社会実験と捉え、外国人排斥運動への発展を危惧した点も目を引く主張。グローバル化真っ只中の今、一読を勧めたい。

労働新聞
平成30年2月12日第3148号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

労働新聞社

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