『オーパーツ 死を招く至宝』 蒼井碧著

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オーパーツ 死を招く至宝

『オーパーツ 死を招く至宝』

著者
蒼井 碧 [著]
出版社
宝島社
ISBN
9784800279361
価格
1,490円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

『オーパーツ 死を招く至宝』 蒼井碧著

[レビュアー] 宮部みゆき(作家)

 不可解な謎と鮮やかな解決。その二つを結びつける論理のアクロバット。ここに謎の素(もと)となる題材の面白さが加わって、上質の知的娯楽ミステリーになる。第十六回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作である本書もそんな一冊で、多くの読者に一夕の楽しみを提供するだろう。タイトルのオーパーツとは、「その時代の技術や知識では作り得ぬ古代の工芸品」の総称で、四篇(へん)の連作中編に登場するのは水晶髑髏(どくろ)、プレ・インカ文明が生んだ黄金シャトル、ヒトと恐竜が共存していたことを示す恐竜土偶に、謎めいた巨石遺構。どれも興味深くて胡散(うさん)臭くて楽しい。主人公の大学生・鳳水月(おおとりすいげつ)と、オーパーツ鑑定士を自称する探偵役の古城深夜(こじょうしんや)が双子でもないのにうり二つだという設定は突飛(とっぴ)だけれど、ちゃんとお話のなかで活(い)かされており、ドタバタしながら四つの謎を解決してバディが誕生する。シリーズ化に期待大。

 著者は『このミス大賞』では最年少の受賞者。昨年の鮎川哲也賞受賞作『屍人荘(しじんそう)の殺人』の今村昌弘と並ぶ、本格ミステリー界注目のニューフェイスだ。

 宝島社 1380円

読売新聞
2018年2月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

読売新聞

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