<東北の本棚>あんちゃんのよだれかけ
[レビュアー] 河北新報
ハンバーグ、ウインナー、イチゴ。テーブルには、ごちそうを詰め込んだお弁当。楽しいご飯の時間だ。
小さなあんちゃんが口をあけて大好きなお芋をぱくり。そうしたら何と、よだれかけの中にいる猫の顔も大きな口であーんと食べるまねをする。
あんちゃんが卵焼きを落とすと、よだれかけがぱくり。代わりにもぐもぐ食べちゃった。
よだれかけが食事を助けてくれるほんわかとしたストーリーだ。もぐもぐ、ぱくぱくとリズミカルな言葉を使う。親子で声を出して読みながら食育につなげる狙いだ。
あんちゃんの苦手なのはニンジン。よだれかけにならって挑戦したら、おいしいことに気付く。何でも食べて大きくなろうという願いを込める。
著者は1982年宮城県大河原町出身。東京在住。小学館おひさま絵本大賞佳作受賞。
教育画劇03(3341)3400=1080円。