ヒットメーカーが放った早くも今年必読の1冊

レビュー

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お金2.0

『お金2.0』

著者
佐藤 航陽 [著]
出版社
幻冬舎
ISBN
9784344032156

書籍情報:版元ドットコム

ヒットメーカーが放った早くも今年必読の1冊

[レビュアー] 田中大輔(某社書店営業)

『お金2.0』という本がすさまじい勢いで売れている。丸善・丸の内本店では、入り口を入ってすぐの一番目立つところで大展開されており、1日の売上が30冊を超えている日があるそうだ。また三省堂書店・有楽町店では、入ってきた本がその日のうちに売り切れてしまう、ということが続いているほどの人気ぶりだという。ビジネス書でここまで勢いのある本を見るのは、本当に久しぶりである。現在12万部まで売上を伸ばしている。

 この本を編集しているのは箕輪厚介という人物だ。ビジネス書の世界でいま一番ホットな存在なので、覚えておいてほしい。双葉社時代に、幻冬舎の社長、見城徹の『たった一人の熱狂』を編集し、幻冬舎に移ってからはNewsPicks Bookというレーベルを立ち上げ、堀江貴文の『多動力』をはじめ、1月30日に発売されて、初版5万部、発売1日でさらに3万部の重版が決まった落合陽一の『日本再興戦略』など、ヒット作を次から次へと生みだしている編集者である。『お金2.0』は2018年のビジネス書でNo.1のヒットになり、ミリオンセラーになる可能性も秘めている。間違いなく今年必読の1冊だろう。

 この本は21世紀に登場した「新しい経済の歩き方」を紹介した本である。お金とは何か?からはじまり、資本主義が限界に来ている現状を伝え、そこから「価値主義」という新しい枠組みを提案。また仮想通貨やブロックチェーンといった新しい経済・テクノロジーの話から、シェアリングエコノミーやトークンエコノミーといった次世代の経済モデルまで。新しいお金のカタチと新しい世界のあり方を論じた本である。ただ気をつけてほしいのは、この本はあくまでも概念について書いた本だということだ。仮想通貨やブロックチェーンについて詳しく知りたい人は他の本を読んだほうがいいだろう。

 テクノロジーの進化により、お金が「目的」から、「ツール」になるというパラダイムシフトが起きたとき、お金から解放された人類はいったいどのように進化していくのだろう?と未来を想像するのが楽しみになる本である。

新潮社 週刊新潮
2018年2月22日号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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