『心のごちそう帖 お寺ごはん』野々部利弘
[レビュアー] 産経新聞社
心にも体にもやさしい食材に、調味料も手ばかり、指ばかりの、いい塩梅(あんばい)で加え、五感をひらき、心のごちそうを見つける「お寺ごはん」。東京都豊島区にある金剛院住職の著者は、日々の食を通じた「気づき」の中で、豊かな人生を「築く」ことを提案する。
「高野豆腐のあおさ揚げ」には山と川、海は一体で自然界はすべて輪廻(りんね)していることを学ぶ。表紙になっている「まんまる大根のスープ」では、大根をまるくくりぬくうちに平穏な心が芽生える…。
四季のレシピのほか、一杯の飲み物をいただく5分ほどの時間を使って心を癒やす瞑想(めいそう)「茶明想(ちゃめいそう)」も興味深い。(アスコム・1300円+税)