大倉眞一郎×杏  思わず読んでみたくなる本ばかり!〈『BOOK BAR お好みの本、あります。』刊行記念対談〉

対談・鼎談

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BOOK BAR

『BOOK BAR』

著者
[著]/大倉 眞一郎 [著]
出版社
新潮社
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784103516316
発売日
2018/02/27
価格
1,650円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

思わず読んでみたくなる本ばかり!

[文] 新潮社

この10年で変わったこと

大倉 僕の場合、どんなに忙しい時期でも、本だけはずっと読んでいたんですよ。ですから生活スタイルは変わってないんですが、一応本を紹介するという仕事になって。

杏 ある意味、趣味から仕事になったということですよね。

大倉 はい。それで何か変わったかっていうと、あまり変わっていないんですが、さらに幅を広げたいなとは常に思っています。

杏 私はやっぱり子どもができて自分の生活スタイルが変わったことですね。

大倉 そうだよね、杏ちゃん、この10年の間に、ドラマや映画にもどんどん出るようになって。もうあらあらあらっていう間に、頂点にまで駆け上がってしまった。

杏 最初はモデルしかやってなかったので、変化が大きかったです。さらにそのあと結婚、出産を経て、本を読む時間や、読むスタイルががらっと変わりました。BOOK BARをはじめた当初はモデルのお仕事で年の半分ぐらい海外に行っていて、移動している時間も含めると、本当に自分ですることを選べる時間が多かったんですよね。空き時間というか。今となってはあのときにもっともっと読んでおけばよかったなとも思います。生活の変化を言い訳にしちゃいけないんですけど、言葉が以前より入ってこなくなってきてる自分も確かにいて。

大倉 そうなの?

杏 子どもと平易な言葉で話をしていると、たとえば行間の詰まった本など、これは気合入れないと、とワンクッション入っちゃう。

大倉 それはでもさ、今のそういう生活の中で読む本を選んでくればいいわけだよね。

杏 はい。継続は力なりじゃないけど、読む力は筋肉なので、とにかく読むことは続けようと思っています。また読む時間ができるかもしれないし、もっと時間を作っていくっていうふうになるかもしれないし。

大倉 これからの変化が楽しみだよね。

杏 はい、課題でもありますね。

読みたい本の見つけ方

杏 大倉さんは、本屋さんで本を買いますか。

大倉 もちろん本屋で見つけること、多いですよ。

杏 私は、本屋さんでたまに配っている出版目録とか、あと文庫とかに挟まっているやつが好きで。

大倉 杏ちゃん、目録好きだよね。

杏 はい。「ああ、こんな本もあった」と丸をつけて、あとで買ったり。やっぱりアナログというか、紙で見るのはいいですよね。

大倉 結局、ぽちっとやって買う本っていうのは、自分が知ってる本しか選べないわけですよ。こんな本どうぞ、とおすすめもされますが、それは自分が過去購入したものをもとに推薦してくるから、似たようなものが多いんですよね。

杏 確かに!

大倉 それは、本当に知らない世界には触れにくいっていうことになると思っているので、できるだけ本屋をまめに回るようにしています。

杏 本屋のカウンターに行くと、目録以外に解説だけを集めた小さな冊子とかあって、あれも面白いです。

大倉 面白いですね。それから、書評で気になったものは、結構読みます。週刊誌などは売れ筋の本の書評が多いんですが、新聞の書評はそうでないものも多くある。

杏 そうですね。あと新聞の広告も。

大倉 そうそう。気になったらメモして買ってくるということも多いですね。

新潮社 波
2018年3月号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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