『日本のグラフィック100年』 山形季央編集・著

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日本のグラフィック100年

『日本のグラフィック100年』

著者
山形季央 [著]
出版社
パイインターナショナル
ISBN
9784756248855
発売日
2018/01/22
価格
4,212円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

『日本のグラフィック100年』 山形季央編集・著

[レビュアー] 森健(ジャーナリスト)

 紺碧(こんぺき)の海原にただ二人だけが浮かぶ資生堂のポスター(1967年)。拡大した姥(うば)の能面の写真に金色の字で能楽師の名が連なる産経観世能のポスター(65年)。大胆な構図に印象的な色遣いでハッとする力がある。

 明治期に商業デザイナーが登場してほぼ100年。本書は日本のグラフィックデザインを振り返った。ポスター、広告、雑誌の編集、製品や店舗などの四つに分類、数百点を揃(そろ)えた。丁寧な構成から見えてくるのは高度成長期やバブルなど時代ごとの風景であり、同時に時代に流されない本質的な美しさでもある。

 能や俳句のように極限まで要素を削(そ)ぎ落とし、ある断面に視点を絞ることでメッセージを伝える。よいデザインには共通してそんな強さがあるのが伝わってくる。本書のつくり自体、明確かつ流麗で素晴らしい。(パイインターナショナル、3900円)

読売新聞
2018年4月15日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

読売新聞

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