<東北の本棚>学びの意味問い掛ける

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不安な未来を生き抜く最強の子育て 2020年からの大学入試改革に打ち勝つ「学び」の極意

『不安な未来を生き抜く最強の子育て 2020年からの大学入試改革に打ち勝つ「学び」の極意』

著者
井戸 まさえ [著]/佐藤 優 [著]
出版社
集英社
ジャンル
社会科学/教育
ISBN
9784087860924
発売日
2018/01/26
価格
1,512円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

<東北の本棚>学びの意味問い掛ける

[レビュアー] 河北新報

 仙台市出身の元衆院議員で作家、社会活動家の井戸まさえさんと元外務省職員の作家で「知の巨人」と称される佐藤優さんが、2020年の大学入試改革や子ども教育の在り方について論じた対談を収めた。
 入試改革はセンター試験に代わり、記述式の問題を含む「大学入学共通テスト」を導入する。1979年の共通1次試験導入以来の大変革と位置付けられる。
 佐藤さんはオペレーション・システム(OS)のバージョンアップに例え「10年後には旧来の教育だけを受けてきた人たちは新しい人材に負けてしまう」と指摘。外国語学習の「読む力」や論理的な思考を養う数学の重要性を強調する。
 研究で業績を上げ、教育熱心な教員がいるかどうかが大学選びの視点として大切と2人の見解は一致する。地域との結び付きが強く、教員の定着率が高い岩手県立大(滝沢市)など公立大のメリットを挙げる。
 子育てで、親の満たされない承認欲求を子に求めることをたしなめる。「親も完璧ではないということを子どもが悟り、諦めること」が子どもの自立につながると井戸さんは説く。
 8章からなり、語学力の身に付け方や教育とお金の問題などテーマは多岐にわたる。知識偏重、偏差値重視の風潮に警鐘を鳴らし、学びの意味を問い掛ける。
 集英社03(3230)6080=1512円。

河北新報
2018年4月22日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

河北新報社

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