日本史上に名高い表題の2つの戦いと、室町幕府成立を決定づけた南北朝時代の青野ケ原の戦い。この3つの天下分け目の決戦、実はいずれも、不破関(ふわのせき)(現・岐阜県関ケ原町)が最重要地となっている。
なぜこの場所で、東西の勢力は何度も衝突したのか。その理由を探るうちに、畿内を中心とした豊かな西国(都(と))と、その利益の再分配を狙う東国(鄙(ひ))という近世までの日本の二重構造が見えてくる。
本紙連載でおなじみの東大史料編纂(へんさん)所教授が示す、シャープで独創的な日本史像。(本郷和人著、祥伝社新書・800円+税)
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2018年6月17日 掲載
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