『今こそお寺に言いたいこと』『月刊住職』編集部編
[レビュアー] 産経新聞社
僧侶向け情報誌『月刊住職』の連載「寺院・住職に直言・提言する」から各界著名人25人の寄稿を厳選、収録した異色の書。
美術家の横尾忠則さんは日々起きるスキャンダルの数々を嘆き、〈因果応報や魂の話をもっとしてほしい〉、作家の橋本治さんは、葬儀の簡略化に対し〈僧侶の読経の声こそが中心〉にあるのが当然で、寺のマネジメントに提言も。
タレントの稲川淳二さんは怪談を語るわけ、コラムニストの辛酸なめ子さんは、お寺絡みの刺激的な体験、作曲家、小林亜星さんは死にまつわる秘話などを明かす。それぞれの人生観、死生観も興味深い。(興山舎・2300円+税)