『フーテンのマハ』
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【気になる!】文庫 『フーテンのマハ』
[レビュアー] 産経新聞社
「男はつらいよ」の車寅次郎に憧れ、「フーテンのマハ」を自称する著者。フーテンの旅は不定期で突発的に始まるため、「いつのまにか出かけていつのまにか帰ってくる」。
小説の取材のためフランスに長期滞在した際、南仏のホテルのランチで出た、野菜がまるごと入ったバスケットにびっくり仰天。「やっぱり味噌(みそ)汁にご飯がいちばん」と実感する。長野の高原では、仲間とおしゃれなホテルに宿泊。だがセレブ気分どころか温泉もなく、提携旅館の風呂は芋洗い状態…。裏切りあり、幸運ありの珍道中。笑いにあふれた旅行エッセーだ。(原田マハ著、集英社文庫・540円+税)