『世界遺産 ル・コルビュジエ作品群』山名善之著

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『世界遺産 ル・コルビュジエ作品群』山名善之著

[レビュアー] 産経新聞社

 スイスで生まれ、フランスを中心に活躍した近代建築の巨匠、ル・コルビュジエ。日本では国立西洋美術館の建築で知られるが、ヨーロッパ、アジア、南米の3大陸にまたがる17の建築が2016年、世界遺産に登録された。

 登録に至るまでの15年間の経緯を、中心的役割を担った著者が明らかにする。

 荒廃が進み、一時は取り壊されそうになった「サヴォア邸」(フランス)が、高名な美術史家や美術館を巻き込み、ユネスコにも働きかけて保存運動が展開されたエピソードなども満載。世界遺産登録の意義を探る。(TOTO建築叢書・1700円+税)

産経新聞
2018年7月29日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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