『ある世捨て人の物語』マイケル・フィンケル著、宇丹貴代実訳

レビュー

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

ある世捨て人の物語

『ある世捨て人の物語』

著者
マイケル・フィンケル [著]/宇丹 貴代実 [訳]
出版社
河出書房新社
ジャンル
文学/外国文学、その他
ISBN
9784309207452
発売日
2018/07/12
価格
2,035円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『ある世捨て人の物語』マイケル・フィンケル著、宇丹貴代実訳

[レビュアー] 産経新聞社

 27年間誰にも知られず、森に1人で暮らした男性がいた。それも現代の米国に-。“現代の隠者”を取材したドキュメンタリー。

 男性の名はクリストファー・ナイト。2013年に窃盗などで逮捕されるまで、米メーン州の人里近くの森に隠れ住んでいた。本書には、冬場はマイナス30度にもなる森でどのように野外生活を営んでいたのかや、森で暮らしていた理由などが記されている。

 ナイトの考え方は独特かつ偏狭だが、どこか筋の通った部分もある。人間にとって、自由とは何か、幸福とは何かを、改めて考えさせられる一冊。(河出書房新社・1850円+税)

産経新聞
2018年7月29日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク