『フェデリコ・ガルシア・ロルカ 子どもの心をもった詩人』 イアン・ギブソン著、ハビエル・サバラ/イラスト

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フェデリコ・ガルシア・ロルカ 子どもの心をもった詩人

『フェデリコ・ガルシア・ロルカ 子どもの心をもった詩人』

著者
イアン・ギブソン [著]/ハビエル・サバラ [イラスト]/平井うらら [訳]
出版社
影書房
ISBN
9784877144791
発売日
2018/06/27
価格
2,376円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

『フェデリコ・ガルシア・ロルカ 子どもの心をもった詩人』 イアン・ギブソン著、ハビエル・サバラ/イラスト

[レビュアー] 戌井昭人(作家)

 フェデリコ・ガルシア・ロルカは1898年に、スペインのグラナダに生まれた詩人で劇作家である。しかしスペインの内戦に巻き込まれて、38歳の若さで銃殺されてしまうのだ。

 本書は、そのロルカの生涯を、イアン・ギブソンの簡潔な文章とハビエル・サバラの美しい絵とともに辿(たど)っていく絵本である。日本語の文章の下にはスペイン語も表記されていて、巻末には「ロルカミニ事典」という項目があり、ロルカのおかれた時代の背景を詳しく説明している。

 スペインでは悲劇の英雄として、また心優しき詩人として有名なロルカではあるが、日本では、馴染(なじ)みが薄いかもしれない。そこで日本の子供たちにロルカのことを知ってもらおうというのが本書の趣旨のひとつでもある。

 あとがきには、日本へのオマージュでもある「神道」というロルカの詩があり、彼が日本の素朴な所に憧れていたのがわかる。美しい絵とともに綴(つづ)られた本書を読めば、ロルカという心優しき詩人の魅力を知ることができる。彼の詩をもっと読んでみたくなることだろう。平井うらら訳。

 影書房 2200円

読売新聞
2018年9月2日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

読売新聞

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