『ふたりのトトロ -宮崎駿と『となりのトトロ』の時代-』
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『ふたりのトトロ 宮崎駿と『となりのトトロ』の時代』木原浩勝著
[レビュアー] 産経新聞社
今年公開30周年を迎えた宮崎駿監督の名作アニメ「となりのトトロ」。その制作スタッフだった著者が、同作誕生までの1年間の歩みを振り返る。本書収録の思い出話から伝わるのは、各スタッフの若さと熱気、プロ意識の高さだ。主要キャラクターのサツキを「追い詰めすぎですか?」と著者に吐露する宮崎監督の逡巡(しゅんじゅん)や、追い込みの時期に敢行された「強化キャンプ」などの挿話も興味深い。
また、「天空の城ラピュタ」と「トトロ」の間に企画されていた幻のSF作品の存在が明らかに。「トトロ」の都市伝説に関する見解も掲載。スタジオジブリファン必読。(講談社・1500円+税)