世界のビジネスを牽引する巨大帝国「amazon」の今

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amazon 世界最先端の戦略がわかる

『amazon 世界最先端の戦略がわかる』

著者
成毛 眞 [著]
出版社
ダイヤモンド社
ジャンル
社会科学/経営
ISBN
9784478105054
発売日
2018/08/10
価格
1,836円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

世界のビジネスを牽引する巨大帝国「amazon」の今

[レビュアー] 田中大輔(某社書店営業)

 本誌でもおなじみHONZ代表である成毛眞氏の最新刊が好調だ。発売1カ月で8万部まで売り上げを伸ばしている。世界最大の企業となりつつあるアマゾンを徹底的に解説した本で、アマゾンの今を知れば、世界のビジネスの最先端を知ることができるという。

 アマゾンってなんの会社?と聞いたら大半の人はネット書店やネット通販の会社だと答えるだろう。間違ってはいないが、それではアマゾンという企業の半分しか見ていないことになる。大げさな言い方に聞こえるかもしれないが、現代においては「アマゾンがなければ生活できないかも」が現実になりつつある。

 読者の中にはアマゾンで物を買わないから私は関係ないと思っている人もいるだろう。しかしアマゾンがなくなると、通販で物が買えなくなるだけではすまない。プライム会員であれば無料の映画や音楽を楽しめなくなる。それよりも企業への影響がはるかに大きい。マーケットプレイスを使っている約200万社が商品を販売できなくなる。さらに大きな影響を及ぼすのがAWS(アマゾンウェブサービス)だ。アマゾンは名だたる大手企業が利用しているクラウドサービスを提供している会社なのだ。AWSが停止するとそれら大企業の情報処理がストップし、下手すると金融機関の決済が止まり、世界の経済全体がクラッシュする可能性もあるという。ここまで聞いて無関係だといえる人はいないだろう。

 アマゾンのすごさは爆発的な成長スピードと手掛ける事業の多さにある。長年利益を計上せずに、設備投資に回し続けたことにより、いまや「帝国」を築きつつある。営業利益の大半を稼ぐクラウドサービスのAWS。プライム会員用のサービスであるドラマなどのオリジナルコンテンツの制作。ホールフーズを買収し実店舗にも進出をはじめた。「キンドルリーダー」や「アマゾンエコー」などのデジタル機器の製作。そして独自の物流ネットワークの構築など。

 アマゾンはこれからも新しいサービスを提供し続け、あらゆる業種の常識を塗り替えていくだろう。もはやアマゾンのない世界など考えられないのだ。

新潮社 週刊新潮
2018年10月4日号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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