森や花畑だけでなく、公園の噴水や仏プロバンスの花屋の白壁、鳥や魚までもが草花や樹皮で表現されている。色合いは多彩で、光と影も自然に見える。一見押し花とは思えず、まるで油絵のように緻密だ。主役はやはり生き生きとした植物たち。湖岸を染める紅葉やカフェの店先の花々が、強い生命力をたたえて迫ってくる。この画集を眺めるひとときこそが「幸せ時間」なのだろう。作者は福岡県美術展覧会の常連入選者でワールド・プレスフラワー協会理事。画集は20年を超える創作活動の集大成だ。出版部=092(711)5523。
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2018年11月3日 掲載
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