創作というのも、おこがましいですが――『異世界転移者のマイペース攻略記』著者新刊エッセイ なんじゃもんじゃ

エッセイ

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異世界転移者のマイペース攻略記

『異世界転移者のマイペース攻略記』

著者
なんじゃもんじゃ [著]
出版社
光文社
ジャンル
文学/日本文学、小説・物語
ISBN
9784334912529
発売日
2018/11/21
価格
1,320円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

創作というのも、おこがましいですが

[レビュアー] なんじゃもんじゃ(作家)

 今回、私の作品が書籍化されるにあたり、エッセイを書いてほしいと編集さんから依頼をされました。それを聞いて頭を抱えて悩みました。まず、エッセイって何? の世界です。エッセイに決まった書式はないということなので、シワの少ない脳をフル回転させてみようと思います。

 私は数年前に脱サラをして自営業をしながらネット小説を書いています。まさか、こんな形で二足の草鞋(わらじ)を履くとは思ってもいませんでした。脱サラしていますので私にもサラリーマン時代があったわけです。電車で一時間ほどゆられる職場への通勤が暇で仕方なかったので、何か暇つぶしはないかと考えました。満員電車なので新聞を広げて読むことはできませんし、本を持ち歩くのも結構邪魔になるものです。ですから必ず持ち運ぶスマホでネット小説を読み始めたのですが、これが意外と面白くてびっくりしました。そして、まさか自分が小説を書くようになるとは思ってもいませんでした。

 今回書籍化させて頂いた『異世界転移者のマイペース攻略記』は商売と現代兵器を使った戦いに特化した構成で書いています。主人公は日本で上司に恵まれない不遇のサラリーマンをしていました。私もサラリーマン時代に上司の無茶振りに苦労した記憶があります。そして、その無茶振りが上手くいっても自分ではなく上司の手柄になる。このエッセイを読んでおられるみなさんの中にもそんな経験をされた方はたくさんいるのではないでしょうか。

 この作品は傲慢な上司に憤慨する主人公が趣味のゲームでストレスを発散しようとしています。その場面は私が昔、某オンラインゲームをプレイしていた頃を思い出して書きました。小説ですから内容は盛っていますが、もっと酷いことを経験された方もいるでしょう。異世界で一生懸命生きようとする主人公に共感して頂ける部分がきっとあると思いますので、是非読んでみてください。

光文社 小説宝石
2018年12月号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

光文社

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