ゆにばーす・はらが明かす「詐欺メイク」&「M-1」の舞台裏
[文] ラリー遠田(お笑い評論家)
M-1決勝直後の楽屋秘話
――お笑いのこともうかがいたいんですが、最近では『M-1グランプリ』がありましたね。ゆにばーすは決勝に進みましたが、残念ながら10組中10位という結果でした。
はら:いやあ、めっちゃ悔しかったです。去年決勝に行ったときには、先輩方がたくさん残っていたので、応援するような気持ちもあったんですけど。今年は同期の霜降り明星が優勝したので、こんなに悔しいんだ、っていうくらいちょっとへこみましたね。霜降り(明星)はまだ若いんですよ。「俺らは結構長いトンネルくぐってきた」とか言ってるけど、マジでそのトンネル短いからな、って。こんなとこで優勝させてたまるか、っていう話を川瀬ともしていたので、本当に不甲斐ないと思います。
――ゆにばーすは、どちらかというと、川瀬さんのほうが『M-1』に対してすごく気合が入っているイメージがあるんですが、はらさんもやっぱり相当悔しかったんですね。
はら:そうですね。私は「そんなにダメージないでしょ」とか思われることもあるんですけど、やっぱり1年間やってきたわけですから、だいぶありますね。
――川瀬さんは以前、「コンビ結成当初は、はらさんが自分の言いなりだったんだけど、だんだん自分の意志を持つようになってきた」と言っていました。
はら:そんなこと言ってたんだ(笑)。そういえば最近、川瀬からLINEで「洗脳完了した」っていうのが来ました。ちょっとずつ洗脳されていたのかもしれないです。
――はらさんの意識が変わったきっかけはあったんですか?
はら:『M-1』っていう大会を知ったからだと思います。「知った」っていうのは言い過ぎかもしれないですけど、勝ち進んだからこそ知れた部分が大きかったので、それで私はだいぶ考えが変わりました。今までの自分は本当に甘かったな、と思います。……川瀬とは交流あるんですか?
――いえ、交流はないです。大丈夫ですよ(笑)。
はら:私はツイッターで川瀬にブロックされているので、何を言っているのか全然わからないんですよ。「ツイッター上で誰かとケンカしている」みたいなことを人づてに聞くんです。周りのほうが盛り上がってたりして、追いつけてないところもあります。
――一般の人とも結構やり合ったりしてますよね。
はら:でも、今年の『M-1』が終わってからはガラッと変わって、LINEとかでも敬語になりました。日々感謝、みたいな(笑)。「感謝」っていう言葉をよく使うようになりました。急に人が変わっちゃって。
――はらさんは『M-1』が終わった後に、川瀬さんから謝られたそうですね。それはどういう感じだったんですか?
はら:楽屋についてから、ハーッとため息をついて、「ここまで付き合わせておいて申し訳ない」みたいなことを言われてました。でも、付き合ってたつもりもないし、一緒にやっていたんだから謝らないでよ、とは言いました。
――では、川瀬さんもこれから変わるんですかね?
はら:そうですね、変わるとは思います。どうですか? ツイッターでケンカしてないですか?
――確かに最近はちょっとおとなしくなったかもしれないですね。ツイッターの名前欄に「最下位」って付けていました。(※現在は名前のみ)最下位を背負っている感じですね。
はら:なるほど、らしいですね(笑)。ちゃんとそういうところは、隠さずに出してくるんですね。「M-1チャンピオンは神だ」って言っているので、霜降り明星に私たちのライブに出てもらうときにも「本当にお忙しいところ申し訳ないんですけど」って同期なのに急に敬語を使うようになっていて(笑)。今は神として霜降り(明星)を称えてますね。