【今週の労務書】『エンゲージメント経営』

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【今週の労務書】『エンゲージメント経営』

[レビュアー] 労働新聞社

施策導入前の基本書に

「エンゲージメント」とは「自発的に組織に貢献する意欲」と定義され、従来の「社員満足度」等とは似て非なるものといわれる。本書には「社員エンゲージメント」の醸成が成功する前提として、知っておくべきことが挙げられている。

著者の属するコンサルティングファームによる独自の調査から、経営者や管理職が陥りがちな「思い込み」や「勘違い」に気付くことができる。たとえば意欲的な人材が逃げない会社では、共感できる経営理念や戦略、顧客に自信をもって進められる質の高いサービスが存在することが垣間見え、必ずしも個々の社員のやりがい、高い報酬や福利厚生ばかりが条件ではない。

エンゲージメントの「ハウツー本」を手にする前の基本認識として一読しておくと、有益であろう。

労働新聞
平成31年2月18日第3197号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

労働新聞社

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