「死ぬまでに一度は訪ねたい東京の文学館」増山かおり著

レビュー

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「死ぬまでに一度は訪ねたい東京の文学館」増山かおり著

[レビュアー] 宮部みゆき(作家)

 驚きである。ゾーンを「東京」に限っても、何と六十館もの文学館が存在するのだ。「死ぬまでに」なんて呑気(のんき)なことを言わず、本書を携えてすぐにも出かけなくては巡りきれないだろう。

 本書は文豪の記念館に限らず、漫画やアニメ、映画や演劇まで幅広くカバーしており、写真も豊富なので、ページを繰っているだけでも充分に楽しい。でも、上の写真の「藤子・F・不二雄ミュージアム」のように、実際に訪ねてみないと発見できない仕掛けのあるところや、「国立映画アーカイブ」のように、そこで上映される作品を観(み)ることにいっそうの興趣があるところもあって、やっぱり出不精はいけませんね。ショップでグッズを買ったり、カフェのメニューも満喫したい。

 行ったことのある場所を数えてみたらたった十ヵ所だった私は、まずは閑静な「林芙美子記念館」(新宿区)から訪ねてみよう。(エクスナレッジ、1600円)

 評・宮部みゆき

読売新聞
2019年2月3日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

読売新聞

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