『歴史修正主義とサブカルチャー』
書籍情報:openBD
【選 軽部伊富岐】
歴史修正主義の蔓延をメディア論的視座から解き明かす。特に歴史ディベートや読者参加型文化の考察は大変興味深い。コミュニケーションを取ることが難しい、異なるルールの「ゲーム」をしている相手にどう対抗していくか(これは歴史修正主義に限った話ではないが)、考えさせられる一冊。
【選 松野享一】
アマチュアリズム、ディベート、参加型文化。歴史修正主義の「知」の(ある意味、意外な)起源と構造を、メディア論の視座から探求し、現在の危機的状況への処方箋を模索する、興奮の一冊。2018年のみならず、ここ数年の断トツのベスト。
「紀伊國屋じんぶん大賞」は、「読者の皆さまと共に優れた人文書を紹介し、魅力ある『書店空間』を作っていきたい」との思いによって立ち上げられた人文書の賞。一般読者の方々からいただいたアンケートを元に、出版社、紀伊國屋書店社員による推薦を加味して事務局にて集計し、ベスト30を選定している。
※2017年12月~2018年11月(店頭発売日基準)に刊行された人文書を対象とし、2018年11月1日(木)~11月30日(金)の期間にアンケートを募りました
※当企画における「人文書」とは、哲学・思想/心理/宗教/歴史/社会/教育学/批評・評論に該当する書籍(文庫・新書含む)としております
※推薦コメントの執筆者名は、一般応募の方は「さん」で統一させていただき、選考委員は「選」 、紀伊國屋書店一般スタッフは「所属部署」を併記しています