卵とパンの組み立て方 卵サンドの探求と料理・デザートへの応用…ナガタ ユイ著 誠文堂新光社

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卵とパンの組み立て方

『卵とパンの組み立て方』

著者
ナガタユイ [著]
出版社
誠文堂新光社
ジャンル
芸術・生活/家事
ISBN
9784416618400
発売日
2019/02/04
価格
2,376円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

卵とパンの組み立て方 卵サンドの探求と料理・デザートへの応用…ナガタ ユイ著 誠文堂新光社

[レビュアー] 通崎睦美(木琴奏者)

 近所の書店で、大胆な全面ストライプ、インパクトのある表紙が目に飛び込んできた。手に取ると、パン・卵・パン、パン・卵・パン。ストライプの正体は、卵サンドだった。まずは、この楽しい装幀(そうてい)に心躍らされる。

 本著は、料理の初心者にもわかるよう卵の茹(ゆ)で方からパンの種類まで丁寧に解説しつつ、タイトル通り、どこまでも大真面目に卵サンドを探求する。シンプルなものから変化球まで、料理写真も美しくデザインがすっきりしていて見やすい。だから、作る気が湧いてくる。

 軽く焼き色がつく程度にトーストした薄めの食パンに、マヨネーズ50グラム、しょうゆ5グラムを入れた「しょうゆマヨソース」を塗り、両面を焼き固めた目玉焼きをはさむ。そんなシンプルな卵サンドも、パンの厚みや焼き加減を本書のアドバイス通りに作ると美味(おい)しくなるのは私自身が実証済み。きゅうりをはさむ時、パンに水分が移行しないようクリームチーズを塗っておくとか、ごまドレッシングにすりごまをたっぷり混ぜたソースはジューシーながら液だれしにくいなど、なるほど、と思うことが多い。

 <味覚における“香り”の重要性を実感できる組み合わせです>という「トリュフ風味のきのこオムレツサンド」は、高級食材ではなくマッシュルームを使いトリュフ塩で風味を付けるレシピ。ワインに合いそうな一品も、現実的で気が利いている。

 「はさむ」に続いて「のせる/つける」の章も読み応えがある。食パンの耳の内側にマヨネーズで土手を作り、流れないよう生卵をのせてオーブントースターで焼く。土手を長ネギにすれば和風に、チーズとベーコンでカルボナーラ風にもできる。自分でもいろんなパターンが作れそうだ。さらに「ひたす」の章からは、様々なフレンチトーストの甘い香りが立ち上る。

 私はそんなに卵好きでないはずなのだが、この本につられ、卵サンド作りに勤(いそ)しんでいる。

読売新聞
2019年3月17日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

読売新聞

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