『ゴールデン・エイジ』
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【気になる!】コミック 『ゴールデン・エイジ(1)』
[レビュアー] 産経新聞社
『生徒諸君!』などで知られる著者の画業50周年を記念した半自伝的作品。1巻では、主人公の高校生・東海林(しょうじ)葉子のデビュー前後の日々が描かれている。
時は昭和40年代。「何を描いてもボツを出す担当編集者」「アシスタント代を支払わない大御所漫画家」など実在(?)の苛烈な人々が相次ぎ登場する。今の感覚でいえば確実にパワハラだが、それでも漫画に打ち込む葉子のひたむきな姿が胸を打つ。
今後は昭和52年から約10年続いた「少女マンガバブル」が描かれるという。日本漫画史を振り返るうえで貴重な作品となりそうだ。(庄司陽子著、双葉社・720円+税)