『天を射る』
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【気になる!】コミック 『天を射る(1)』
[レビュアー] 産経新聞社
京都・三十三間堂の長さ約120メートルの軒下で、一昼夜で射通した矢の数を競う「通し矢」。江戸時代、各藩の誇りをかけて行われた弓術競技に青春を燃やした若武者たちの成長譚だ。
弓の道に魅せられた下級武士の三男坊、星野勘左衛門(かんざえもん)は、親の反対を押し切って名門弓術場の門をたたく。勘左衛門は実在の尾張藩士がモデル。しごきや鍛錬の日々に耐えながらも、歯を食いしばって成長していく姿に胸が熱くなる。
優秀なライバルに凛(りん)としたヒロイン、道は違えど志を同じくする友…。弓道関係者はもちろん、未経験者も共感できる王道の物語。(西荻弓絵原作、飛松良輔漫画、小学館・591円+税)