『2038 滅びにいたる門』廣田尚久著

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2038 滅びにいたる門

『2038 滅びにいたる門』

著者
廣田 尚久 [著]
出版社
河出書房新社
ジャンル
文学/日本文学、小説・物語
ISBN
9784309921709
発売日
2019/03/27
価格
1,870円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『2038 滅びにいたる門』廣田尚久著

[レビュアー] 産経新聞社

 ユートピア(理想郷)とは逆の世界を描いたディストピア小説。2038年の北米と中南米が1国になった「アメリカ合衆・連邦国」を舞台としている。

 そこでは貧富の差は限りなく拡大し続け、貧しい民を「棄民」として強制的に社会からはじき出す政策が取られている。政府は巨費を投じて人工知能(AI)を開発。AIが重要な政策を神のごとく決めている。その“ご宣託”は、パリのエッフェル塔を弾道ミサイルで攻撃せよ、だった。

 実際のできごとや実在の人物を連想させる場面が多く、リアリティーがあって飽きさせない。(河出書房新社・1700円+税)

産経新聞
2019年5月26日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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