無理に共感しなくていい。会話が苦手でも「自分軸」で言いたいことは伝わる

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会話が苦手な人のためのすごい伝え方

『会話が苦手な人のためのすごい伝え方』

著者
井上裕之 [著]
出版社
きずな出版
ISBN
9784866630823
発売日
2019/07/19
価格
1,512円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

無理に共感しなくていい。会話が苦手でも「自分軸」で言いたいことは伝わる

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

人になにかを伝えるのは難しいものですが、会話力、回答力をアップするためには「自分軸」を確立することが大切だと主張するのは、『会話が苦手な人のためのすごい伝え方』(井上裕之 著、きずな出版)の著者。

あなたという人間はこの世に一人しかいません。 そして誰でも、自分しかもっていないオリジナルの思考、つまり「自分軸」がかならずあります。その「自分軸」こそが、あなたの会話を手助けする要となるのです。

自分軸を確立し、身にまとえば、怖いものはありません。 どんな相手であれ、自分軸に沿った言葉を口にするだけで、無理に相手に共感することも、顔色をうかがうことも、自分の心にウソをつくこともなく、心地よい会話ができるようになります。 これが、「すごい伝え方」なのです。 (「Prologue」より)

とはいえ本書には、手っ取り早く会話上手になるためのノウハウが明かされているというわけではないようです。

少しでも気持ちよく会話をすることができるように、自分軸を確立するためのことば選びを、「伝え方」という観点から解説されているというのです。

きょうはChapter 3「シーン別 相手が求める答えをつかむコツ」のなかから、2つを抜き出してみたいと思います。

年代で、相手の求める答えを読み取るコツ

会話は、相手と共通点があると成り立ちやすいもの。とはいえ初対面の場合、相手との共通点を見出すことは決して簡単なことではないはずです。

でも、そんなときは相手の年代に近い「自分の身近な人」を思い浮かべてみるといいのだといいます。

私の場合、相手が20代くらいだと思ったら、自分の娘を思い浮かべます。そして、普段娘が話していることや興味があるものなどを会話の切り口にして、話をすることがあります。(100~101ページより)

「最近、○○が流行っているみたいですね」「○○ってご存知ですか?」などと話せばいいということ。あるいは「私には26歳の娘がいるのですが」と、最初に伝えてしまうのもひとつの手。

「この人には、私と同じ世代の娘さんがいるんだ」とわかれば、親近感を抱いてもらえる場合もあるわけです。

あなたがいま30代だとして、相手が60代くらいであれば、自分の両親や上司を思い浮かべたり、また相手が20代であれば、自分の兄弟など、相手と同じ世代の「自分の身近な人」を思い浮かべるようにしましょう。(101ページより)

そうすれば、初対面だったとしても親近感を持って話すことができるというわけです。

一方、相手が自分と同世代の場合は、同じ時代を過ごしてきたという共通点が生まれることにもなります。

つまり、相手とどんな会話をしたらいいのかわからないときは、自分の身近な人を思い出し、普段その人とどんな会話をしているかを思い出しながら接すればいいということ。(100ページより)

ビジネスシーンで、相手の求める答えを読み取るコツ

ビジネスシーンは、もっとも伝え方が試される場

上司や部下、同僚やクライアント、取引先など、あらゆるジャンルの人たちと信頼関係を築くことが大きな意味を持つからです。

ひとりでできる仕事はないからこそ、いい結果を生み出すためには、まわりの人と信頼関係を築くことが必要となってくるわけです。

とはいえプレゼンテーションやミーティング、イベント、研修など不特定多数の人が集まる場においては、その場にいる人たち全員が納得する答えを瞬時に読み取るのは不可能でもあります。

では、そんなときにはどうしたらいいのでしょうか?

「ビジネスでチャンスをつかみたい」と思うなら、唯一無二の自分になることが近道です。

自分軸を確立させることができれば、どんなシーンであれつねに堂々とした態度でいられます。(104ページより)

公の場でわからない質問をされたとしても、自分軸があれば「わかりません」とはっきり言うことが可能になります。

周囲もそれをマイナスとは受け取らず、むしろ「潔い」とプラスに評価してくれることもあるかもしれません。いってみれば自分軸には、どんな人でも魅力的に見せる効果があるということ。

そして、もしビジネスにおいて唯一無二の自分を手に入れたいのであれば、「まだ誰もやったことがないことをする」だけで、意外と簡単に自分軸というブランドを確立し、相手に印象づけることができると著者は言います。

そのため、「自分のオリジナリティを出すためになにができるか」を考えてみるべきだとも。

ただし、決して大それたことをする必要はないようです。あくまで、できることをすればいいというだけのこと。

営業職であれば、地元で有名な手土産を必ず持参してお渡しするとか、事務職であれば、季節ごとに取引先に感謝の手紙を書くなど。

まずは小さなことでいい。自分なりのルールをつくってみることから始めてみましょう。それが自分軸となり、自分というブランドを確立するきっかけとなるはずです。(107ページより)

そうやってブランドを確立することができると、周囲からの自分を見る目が変わることに気づくだろうと著者。

そのうえで意見を求めてくる人がいたら、その人はきっと、こちらのブランド価値を認めてくれている人だということです。

そうなれば、会話に困ることもなくなるはず。ただ堂々と、思うことを素直に答えるだけでいいわけです。(103ページより)

著者は、歯科医師と作家という2つの顔を持つ人物。患者さんを理解し、信頼関係を培うことを大前提としてきたのだといいます。

そしてタイトルからもわかるとおり、本書は「自分は会話が苦手だ」と悩んでいる人のために書かれているのだといいます。

会話が苦手だというコンプレックスを克服し、伝え上手になるために、本書を参考にしてみてはいかがでしょうか?

Photo: 印南敦史

Source: きずな出版

メディアジーン lifehacker
2019年8月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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